歯がザラザラする原因とは?簡単にできる予防法と対策を徹底解説

歯がザラザラする原因とは?簡単にできる予防法と対策を徹底解説
盛岡市にある歯医者・歯科、高橋衛歯科医院です。

舌で歯を触ったときに感じるザラザラとした感触は、多くの方が一度は経験することではないでしょうか。この不快なザラつきは、単なる気のせいではなく、お口の健康状態を示す大切なサインかもしれません。もしかしたら「最近歯磨きをさぼりがちだったかな」と感じている方もいらっしゃるかもしれませんね。

歯のザラつきの原因は、日々の食生活や歯磨き習慣に隠されていることがあります。例えば、歯垢や歯石の付着、初期の虫歯、さらには無意識のうちにしてしまう強いブラッシングなど、その原因は多岐にわたります。しかし、ご安心ください。これらの原因の多くは、ご自宅でできる簡単なセルフケアや、歯科医院での専門的な処置によって改善できるものです。

この記事では、歯がザラザラする主な原因を詳しく解説し、ツルツルとした健康な歯を取り戻すための効果的なセルフケア方法や、歯科医院で受けられる治療法についてご紹介します。

舌で触ると気になる歯のザラザラ…その正体とは?

健康な歯の表面は、エナメル質という硬い組織で覆われており、舌で触ると本来は非常に滑らかな感触がします。このエナメル質は、歯の内部を保護する役割を果たしています。しかし、ある日突然、舌で触れるとキュッキュッとした感触ではなく、何だかザラザラすると感じることがあります。このザラつきこそが、お口の中で何らかの変化が起きているサインなのです。

舌で触って感じる歯のザラザラの正体は、主に歯の表面に異物が付着している場合と、歯の表面自体に変化が生じている場合の2つに分けられます。前者の異物とは、食べかすと細菌が混じり合ってできる「歯垢(プラーク)」や、それが硬くなった「歯石」が代表的です。これらの付着物は歯の表面を凸凹にし、舌で触れたときにザラつきとして感じられます。

後者の歯の表面自体の変化としては、初期の虫歯によってエナメル質がわずかに溶け出している状態や、過度なブラッシングによる歯の表面の傷、さらには過去に治療した詰め物や被せ物の劣化などが挙げられます。このように、歯のザラつきは単なる不快感にとどまらず、虫歯や歯周病などの口腔トラブルの初期症状である可能性も考えられます。このサインを見逃さず、早めの対処を心がけることが大切です。

歯がザラザラする主な5つの原因

舌で触れたときに歯がザラザラする原因は、さまざまです。ここでは、その中でも特に多く見られる代表的な5つの原因について、詳しく見ていきましょう。歯垢や歯石の付着、初期の虫歯、歯の表面の傷、詰め物や被せ物の不具合、そして酸による歯の溶解といった要素が、歯のザラザラ感を引き起こす主な要因となります。

原因1:歯垢(プラーク)や歯石の付着

歯のザラザラ感の最も一般的な原因の一つは、歯垢(プラーク)や歯石の付着です。歯垢とは、食べかすや唾液に含まれる成分が、お口の中にいる細菌と結びついて形成される細菌の塊のことです。食後約4〜8時間ほどで歯の表面に形成され始め、これが舌で触れたときにザラザラとした感触を引き起こします。

歯垢は柔らかいため、毎日の適切なブラッシングで除去できますが、除去されずに時間が経過すると、唾液に含まれるミネラルと結合して硬くなり「歯石」へと変化します。歯石は非常に硬く、歯ブラシでは除去できません。歯石の表面はデコボコしているため、さらに歯垢が付着しやすくなり、ザラザラ感が強まるだけでなく、虫歯や歯周病のリスクも高めてしまいます。

原因2:初期の虫歯

歯のザラザラ感は、まだ痛みがなく自覚症状がほとんどない「初期の虫歯」のサインであることも考えられます。虫歯菌が食べ物に含まれる糖を分解する際に作り出す酸によって、歯の表面を覆うエナメル質からカルシウムなどのミネラルが溶け出す「脱灰(だっかい)」という現象が起こります。

この脱灰が進行すると、歯の表面が本来のなめらかさを失い、舌で触れるとザラザラとした感触になります。まだ歯に穴が開いていない段階でも、このような表面の変化は起こり得るため、ザラつきを感じたら初期虫歯の可能性も視野に入れることが大切です。

原因3:歯の表面についた細かい傷

歯の表面にあるエナメル質に、目には見えないほどの細かい傷がつくことで、ザラザラと感じる場合があります。特に、研磨剤が多く含まれる歯磨き粉を使用して、強い力でゴシゴシとブラッシングする習慣がある場合、歯の表面を摩耗させてしまい、微細な傷をつけてしまうことがあります。

これらの細かい傷は、歯垢や飲食物の色素(ステイン)が付着しやすくなる原因にもなります。傷によって歯の表面が滑らかでなくなるため、舌で触れたときにザラザラとした不快感につながることがあります。

原因4:歯の欠けや詰め物・被せ物の不具合

物理的な要因として、歯がわずかに欠けている場合や、過去に治療した詰め物、被せ物に不具合が生じている場合も、ザラザラ感の原因となることがあります。硬いものを噛んだ際に、歯の先端や一部がごくわずかに欠ける「マイクロクラック」や「チッピング」と呼ばれる現象が起こると、その欠けた部分が舌に触れてザラザラとした感触を与えることがあります。

また、虫歯治療などで施された詰め物や被せ物が、時間の経過とともに劣化したり、歯との間にわずかな段差が生じたりすることで、そこに歯垢が溜まりやすくなり、ザラつきを感じることがあります。素材自体の摩耗や欠けも、歯の表面を粗くする原因となります。

原因5:酸による歯の溶解(酸蝕症)

飲食物に含まれる「酸」によって歯が溶けてしまう「酸蝕症(さんしょくしょう)」も、歯がザラザラする原因の一つです。炭酸飲料、スポーツドリンク、柑橘類、お酢を多く含む食品などを頻繁に摂取すると、お口の中が酸性に傾き、歯の表面のエナメル質が徐々に溶かされてしまいます。

酸によってエナメル質が溶けると、歯の表面がなめらかさを失って粗くなり、ザラザラとした感触を引き起こします。酸蝕症が進行すると、歯がしみる知覚過敏の症状が現れたり、虫歯になりやすくなったりすることもあります。

歯のザラザラを放置するリスク

歯のザラザラは、単なる不快感にとどまらず、お口の健康にとってより深刻なトラブルの前触れである可能性があります。もし歯のザラつきを感じているのにそのままにしておくと、虫歯や歯周病、さらには口臭や歯の変色といったさまざまな問題につながることが考えられます。ご自身の歯を守るためにも、ザラつきが示す危険性について理解し、早めに対処することが大切です。


虫歯や歯周病につながる

歯の表面がザラザラしていると、歯垢(プラーク)が付着しやすくなり、細菌が繁殖しやすい環境を作り出してしまいます。健康な状態のツルツルした歯に比べて、ザラザラの箇所には歯垢がしっかりと付着し、毎日の歯磨きでも完全に除去することが難しくなります。この歯垢の中にいる虫歯菌が酸を産生すると、歯のエナメル質が溶かされて虫歯が進行してしまいます。

また、ザラザラした歯垢や歯石が歯と歯茎の境目にたまり続けると、歯茎に炎症が起きて歯周病を引き起こす原因にもなります。歯周病が進行すると、歯茎が腫れたり、出血したりするだけでなく、最終的には歯を支える骨が溶けて歯が抜け落ちてしまう可能性もあります。歯のザラつきを解消し、清潔な口腔環境を保つことは、虫歯や歯周病の予防に直接つながります。

口臭や歯の黄ばみの原因になる

歯のザラザラした部分にたまった歯垢や歯石の中には、たくさんの細菌が生息しています。これらの細菌は、食べカスや口腔内のタンパク質を分解する際に、揮発性硫黄化合物(VSC)というガスを発生させます。このVSCこそが、口臭の主な原因となります。ザラつきによって歯垢がたまりやすくなると、その分細菌も増殖し、口臭が強くなる傾向があります。

さらに、歯の表面がザラザラしていると、飲食物に含まれる色素やタバコのヤニといった着色物質(ステイン)が非常に付着しやすくなります。コーヒーや紅茶、ワインなどをよく飲む方はもちろん、日常的に食事をするだけでも着色は進みやすくなります。これにより、歯が黄ばんだり、全体的に暗い印象になったりして、見た目の美しさを損ねるだけでなく、自信の低下にもつながることもあります。

歯のザラザラを解消する対策|自分でできるセルフケア

歯のザラザラは、日々の生活の中で少し意識を変えるだけで改善や予防ができることがあります。このセクションでは、ご自宅で実践できるセルフケアの方法を具体的にご紹介します。正しい歯磨きの方法、デンタルフロスの使い方、食生活のポイント、そして歯磨き粉の選び方など、今日からすぐに取り入れられる対策を知ることで、滑らかな歯を取り戻し、お口の健康を保つ手助けとなるでしょう。

正しいブラッシングで歯垢を徹底除去

歯のザラつきの主な原因となる歯垢を効果的に取り除くためには、正しいブラッシング方法を身につけることがとても重要です。まず、歯ブラシは鉛筆を持つように軽く「ペングリップ」で持ちましょう。こうすることで、余分な力が入るのを防ぎ、歯や歯茎を傷つけるリスクを減らせます。

次に、歯ブラシの毛先を歯と歯茎の境目に45度の角度で当て、5~10mm程度の幅で小刻みに振動させるように動かします。一本ずつ丁寧に磨くイメージで、ゴシゴシと力を入れすぎないことが肝心です。力を入れすぎると、歯の表面に細かい傷をつけたり、歯茎を傷つけたりする原因になりますので、「やさしい力」で行うことを常に意識してください。全ての歯をこの方法で磨き、歯垢を徹底的に除去することで、ザラつきの解消につながります。

デンタルフロスや歯間ブラシを併用する

歯ブラシだけでは、歯と歯の間の汚れを完全に落とすことは難しいものです。歯全体の歯垢のうち、およそ40%は歯と歯の間に存在するといわれています。この部分に溜まった歯垢が歯のザラつきの原因となるだけでなく、虫歯や歯周病のリスクも高めてしまいます。そのため、デンタルフロスや歯間ブラシを併用することが、ザラつきの解消と口腔衛生の維持には不可欠です。

デンタルフロスを使用する際は、歯と歯の間にゆっくりと挿入し、歯の側面に沿わせるようにして上下に優しく動かし、歯垢をかき出します。無理に力を入れず、歯茎を傷つけないように注意しましょう。歯間ブラシを選ぶ際には、ご自身の歯間の隙間の大きさに合ったサイズを選ぶことが大切です。サイズが合っていないと効果的に汚れが除去できなかったり、歯茎を傷つけたりする可能性があります。薬局などで販売されている歯間ブラシには様々なサイズがありますので、ご自身の歯に合わせて選び、正しい方法で使用することで、歯ブラシでは届かない部分の歯垢もしっかりと除去し、ザラつきを防ぐことができます。

食生活を見直して酸の摂取を控える

歯のザラつきの原因の一つに「酸蝕症」があります。これは、飲食物に含まれる酸によって歯の表面のエナメル質が溶かされてしまう現象です。炭酸飲料やスポーツドリンク、柑橘類、お酢を使ったドレッシングなど、酸性度の高い飲食物を頻繁に摂取する習慣がある方は注意が必要です。これらの飲食物を摂取する際は、だらだらと長時間かけて口にせず、短時間で済ませるように心がけましょう。

また、酸性の飲食物を摂取した直後は、歯の表面のエナメル質が一時的に軟らかくなっています。そのため、食後すぐに歯を磨くと、歯の表面を傷つけてしまう可能性があります。酸性の飲食物を摂った後は、まず水で口をゆすぐなどして、口の中の酸を中和させてから時間を置いて歯磨きをするのがおすすめです。このような食生活の見直しは、歯のザラつきだけでなく、知覚過敏の予防にもつながります。

研磨剤の少ない歯磨き粉を選ぶ

歯磨き粉に含まれる「研磨剤(清掃剤)」は、歯の表面の着色汚れを落とす効果がありますが、その一方で、強くブラッシングしすぎると歯の表面に細かい傷をつけてしまう可能性があります。これらの傷が、歯のザラつきを感じる原因になったり、新たな汚れが付着しやすくなったりすることもあります。歯のザラつきが気になる方や、知覚過敏の症状がある方は、歯磨き粉の選び方を見直してみることをおすすめします。

市販されている歯磨き粉の中には、「低研磨」や「研磨剤無配合」と表示されている製品があります。これらの歯磨き粉は、歯の表面を傷つけるリスクを抑えながら、丁寧に歯垢を除去することができます。また、フッ素が配合された歯磨き粉を選ぶと、歯質の強化を助け、初期虫歯の再石灰化を促進する効果も期待できます。研磨剤の有無だけでなく、フッ素の有無も確認し、ご自身の歯の状態に合った歯磨き粉を選ぶことが大切です。

セルフケアで改善しない場合は歯科医院へ|専門的な治療法

歯のザラザラに対してご自身でできるセルフケアをご紹介しましたが、それでも改善しない場合や、より根本的な解決を目指す場合は、歯科医院での専門的な治療が必要です。ご自身の歯磨きでは落としきれない歯石や、自覚症状の少ない初期の虫歯、あるいは詰め物や被せ物の不具合など、プロの介入なしには解決できない問題も多くあります。このセクションでは、歯科医院で受けられる「歯石除去(スケーリング)」や「PMTC」「エアフロー」といった専門的なクリーニング方法、そして虫歯や歯の欠けに対する修復治療について詳しく解説します。

歯石除去(スケーリング)

歯のザラザラの大きな原因の一つである歯石は、ご自宅での歯磨きでは取り除くことができません。歯石除去(スケーリング)は、歯科医院で行われる専門的な処置で、スケーラーと呼ばれる専用の器具を使って、歯に強固に付着した歯石を取り除きます。歯石の表面はデコボコしているため、そこにさらに歯垢が付着しやすくなり、虫歯や歯周病のリスクを高めてしまいます。そのため、歯石を除去することは、歯の表面を滑らかにし、ザラつきを解消するだけでなく、これらの病気の進行を食い止めるためにも非常に重要です。

処置中は、歯や歯茎に振動を感じたり、少し冷たい水が出たりすることがありますが、多くの場合、痛みはほとんどありません。歯石の量が多い場合や、知覚過敏が強い場合は、麻酔を使用して処置を行うこともありますので、ご心配な場合は事前に歯科医師や歯科衛生士にご相談ください。定期的に歯石を除去することで、清潔な口腔環境を維持し、ザラつきのない健康な歯を保つことができます。

PMTC(専門家による歯のクリーニング)

PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)は、歯科医師や歯科衛生士といった専門家が専用の機器とペーストを用いて行う歯の徹底的なクリーニングです。日常の歯磨きでは除去しきれない歯の表面に付着した細菌の塊である「バイオフィルム」や、細かい着色汚れを丁寧に除去・研磨します。バイオフィルムは、虫歯や歯周病の原因となる細菌の温床となるため、PMTCによってこれを除去することは、口腔内の健康維持に不可欠です。

PMTCの処置後は、歯の表面がツルツルになり、歯垢や着色が再び付着しにくくなるという大きなメリットがあります。また、フッ素入りの研磨ペーストを使用することで、歯質の強化(再石灰化の促進)も期待でき、虫歯予防効果も高まります。痛みはほとんどなく、心地よく感じられる方が多いです。定期的にPMTCを受けることで、ご自身のセルフケアだけでは難しい口腔内の徹底的な清掃と予防が可能になり、ザラつきのない健康な歯を長く維持することにつながります。

エアフローによる着色汚れの除去

エアフローは、歯に付着した頑固な着色汚れを効率的に除去するためのクリーニング方法です。水と超微粒子パウダー(多くは重曹が主成分)をジェット噴射で歯に吹き付けることで、タバコのヤニ、コーヒー、お茶、ワインなどによる着色汚れを効果的に落とします。この方法は、歯の表面だけでなく、歯と歯の間、矯正装置の周囲など、歯ブラシや他のクリーニング器具が届きにくい細かな部分の汚れもきれいに除去できるのが特徴です。

エアフローの最大の利点は、歯や詰め物、被せ物を傷つけにくいことです。また、PMTCと組み合わせて行われることが多く、先にエアフローで大きな着色汚れを除去し、その後にPMTCで歯の表面をさらに滑らかに研磨することで、より効果的なクリーニング効果と持続性を期待できます。施術中は水とパウダーが口の中に広がる感覚がありますが、痛みはほとんどなく、短時間で歯本来の白さやツルツル感を取り戻すことができます。

虫歯や歯の欠けに対する修復治療

歯のザラつきの原因が初期の虫歯や歯の欠けである場合、それらを修復する治療が必要になります。ごく初期の虫歯で、まだ歯の表面が少し溶け始めた程度の段階であれば、フッ素塗布などによって歯の再石灰化を促し、歯を削らずに経過観察をする場合があります。この段階であれば、適切なケアで歯の表面のザラつきも改善する可能性があります。

しかし、虫歯が進行して歯に穴が開いてしまった場合や、物理的な衝撃で歯の一部が欠けてしまった場合には、修復治療が必要です。一般的には、レジン(歯科用プラスチック)を詰めて歯の形を整え、失われた部分を補います。レジンは、天然の歯の色に合わせて選択できるため、治療跡が目立ちにくいという特徴があります。この修復治療によって、歯の機能を取り戻し、同時に歯の表面のザラつきを解消して滑らかな状態にすることができます。

ツルツルの歯を維持するための予防法

一度、歯のザラザラ感が解消されてツルツルの歯になったとしても、その状態を保つためには日々の心がけが大切です。治療を受けるだけで終わりではなく、ご自身の努力も加わることで、将来的な歯の健康を守ることができます。ここでは、健康な歯を維持するために重要な「毎日のセルフケアの習慣化」と「定期的な歯科検診」について解説していきます。

毎日の正しいセルフケアを習慣にする

歯のザラつきが解消された後も、毎日の正しいセルフケアを習慣にすることが非常に重要です。これまでお伝えしてきた正しいブラッシング方法や、デンタルフロス、歯間ブラシの活用などを継続することで、新たな歯垢の付着を防ぎ、虫歯や歯周病になりにくい口内環境を維持できます。

毎日の歯磨きは、単なる日課ではなく、将来の歯の健康を守るための大切な投資と捉えることができます。少し面倒に感じることもあるかもしれませんが、ご自身の歯が健康でツルツルの状態を保てると考えると、モチベーションを維持しやすいでしょう。

定期的な歯科検診でプロのチェックを受ける

ご自宅でのセルフケアだけでは、歯の健康を完全に守ることは難しいのが現状です。そのため、定期的な歯科検診で専門家によるチェックを受けることが、ツルツルの歯を維持するためには不可欠です。ご自身では気づきにくい初期の虫歯や歯石の付着も、歯科医師や歯科衛生士が早期に発見し、適切な処置を施すことができます。

定期的にPMTC(専門家による機械的歯面清掃)などのプロフェッショナルケアを受けることで、毎日の歯磨きでは落としきれない頑固な汚れや細菌の膜(バイオフィルム)を一掃し、常に歯を最良の状態に保てます。一般的には、3ヶ月から6ヶ月に一度の歯科検診が推奨されています。定期的な受診は、大きなトラブルになる前に小さな変化に対応できるため、結果的に治療の時間や費用を抑えることにもつながります。

まとめ:歯のザラザラは健康のサイン!気になったら早めに歯科医院へ相談しよう

歯のザラザラは、単なる不快感ではなく、お口の健康状態を示す大切なサインです。多くの場合、歯垢の付着や初期の虫歯、歯の表面の傷などが原因で生じます。これらのザラつきは、虫歯や歯周病、口臭や歯の黄ばみといった、より深刻な口腔トラブルにつながる可能性があるため、決して放置しないことが大切です。

ザラザラを解消し、ツルツルとした健康な歯を維持するためには、日々の丁寧なセルフケアと歯科医院でのプロフェッショナルケアの両方が不可欠です。正しいブラッシング方法を実践し、デンタルフロスや歯間ブラシを併用して歯垢を徹底的に除去することが、ご自宅でできる最も基本的なケアとなります。また、食生活を見直して酸の摂取に気をつけたり、歯に優しい歯磨き粉を選んだりすることも、歯の健康を守る上で重要です。

しかし、セルフケアだけでは限界があるのも事実です。特に、硬くこびりついた歯石や、目に見えない初期の虫歯などは、歯科医院で専門的な処置を受ける必要があります。歯石除去やPMTC、エアフローといったクリーニングを受けることで、セルフケアでは落としきれない汚れを除去し、歯を本来の滑らかな状態に戻すことができます。もしザラつきが改善しなかったり、気になる症状がある場合は、迷わず歯科医院に相談することが、将来の歯の健康を守るための最も確実な一歩となります。

 

少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。

 

監修者

高橋 衛 | Takahashi mamoru
岩手医科大学歯学部卒業後、岩手医科大学歯学部口腔外科第二講座入局し、
医療法人 高橋衛歯科医院設立 理事長就任、MAMO IMPLANT CLINIC MALIOS 開設

 

【所属】
日本歯科医師会
岩手県歯科医師会
盛岡市歯科医師会
歯科医師臨床研修指導歯科医
岩手県保険医協会
日本口腔外科学会
日本口腔インプラント学会
EUROPEAN ASSOCIATION FOR OSSEOINTEGRATION
AMERICAN ACADEMY PERIODONTOLOGY
岩手医科大学歯学会
デンタルコンセプト21  会員
日本歯科東洋医学会
JIADS Club  会員
P.G.I Club 会員
スピード矯正研究会  会員
床矯正研究会 会員
近代口腔科学研究会 会員


【略歴】
岩手医科大学歯学部 卒業
岩手医科大学歯学部口腔外科第二講座 入局
「高橋衛歯科医院」 開業
「MAMO IMPLANT CLINIC MALIOS」 開業

 

岩手県盛岡市の歯医者・歯科
高橋衛歯科医院
住所:岩手県盛岡市北天昌寺町7−10
TEL:019-645-6969