
歯並びを整える矯正治療には、主に「マウスピース矯正」と「ワイヤー矯正」の2つの方法があります。
それぞれに特徴やメリット・デメリットがあり、どちらを選ぶかは患者様の生活スタイルや治療の目的によって異なります。
本記事では、矯正歯科医の視点から両者の違いや適したケースをわかりやすく解説し、後悔しない矯正選びの参考にしていただける内容をお届けします。
ワイヤー矯正とは
ワイヤー矯正とは、歯に「ブラケット」と呼ばれる小さな装置を装着し、そこに金属製のワイヤーを通して歯を少しずつ動かしていく矯正治療法です。
ワイヤー矯正の特徴
- 幅広い症例に対応でき、複雑な歯並びや噛み合わせも矯正可能
- 自分では取り外しできないため、確実な矯正力が得られる
- 表側矯正、裏側矯正(舌側矯正)などの種類がある
- 金属が目立つが、目立ちにくい透明ブラケットや白いワイヤーも選べる
- 通常1~3年程度の治療期間が必要
ワイヤー矯正が向いている人
- 複雑な歯並びや噛み合わせを改善したい人
- 確実な矯正効果を求める人
- 自分で装置を管理するのが不安な人
- 装着時間を気にせず治療を進めたい人
- 長年実績のある治療法を選びたい人
マウスピース矯正とは
マウスピース矯正とは、透明なマウスピース型の装置を使って歯を動かす矯正法です。
マウスピース矯正の特徴
- 透明で目立ちにくい
- 取り外し可能で衛生的
- 食事や歯磨きが普段通りにできる
- 通院回数が少なめ
- 装着時間の自己管理が必要
- 適応できる症例に限りがある
マウスピース矯正が向いている人
- 目立たない矯正を希望する人
- 軽度〜中等度の歯並びを改善したい人
- 食事や歯磨きを快適に行いたい人
- 金属アレルギーがある人
- 装置の着脱を自己管理できる人
- 忙しくて通院回数を減らしたい人
マウスピース矯正とワイヤー矯正、どっちを選ぶ?
マウスピース矯正とワイヤー矯正を選ぶ際は、ご自身の歯並びの状態や生活スタイル、優先したいポイントによって決めることが大切です。
見た目を気にせず矯正したい方や、取り外し可能な装置で食事や歯磨きを快適に行いたい方にはマウスピース矯正が向いています。
一方で、歯並びのズレが大きい場合や、確実で強い矯正力を求める場合にはワイヤー矯正の方が適しています。
また、自己管理が得意かどうかも判断基準の1つになります。
迷ったときは歯科医師に相談し、口腔内の状態に合った方法を提案してもらいましょう。
マウスピース矯正とワイヤー矯正、どちらにするか自分で選ぶことはできる?
マウスピース矯正かワイヤー矯正か、自分から希望することは可能です。
ただし、歯科医師が口腔内の状態や治療計画を踏まえて最適な方法を提案するため、希望が100%叶うとは限りません。
「マウスピース矯正でもできなくはないが、ワイヤー矯正を強くおすすめする」
「ワイヤー矯正でも問題ないが、マウスピース矯正でも十分に対応できる」
など、矯正歯科医ならではの立場でアドバイスすることもあります。
まずは、希望を伝えつつ、今の自分の歯並びを可視化して治療の選択肢がどの程度あるか聞いてみましょう。
まとめ
マウスピース矯正とワイヤー矯正にはそれぞれ特徴とメリット・デメリットがあります。
見た目や装着のしやすさを重視するならマウスピース矯正が適していますが、複雑な歯並びや確実な矯正効果を求めるならワイヤー矯正が向いています。
どちらの方法も正しく治療を受けることで、美しい歯並びと健康な口元を手に入れられるので、まずは歯科医師に相談してみましょう。
当院高橋衛歯科医院でも、歯列矯正に関するご相談を受け付けています。
盛岡市にお住まいの方でワイヤー矯正やマウスピース矯正をご検討されている方はぜひお越しください。