高橋衛歯科医院です。
本日は咀嚼の重要な役割についてお話しします。
6. 認知症を予防する
正しい咀嚼と顎の動きから得られる脳への刺激は、認知症の予防に役立つと言われています。
アルツハイマー病やその他の認知症に特徴的な記憶力の低下は、脳の正常な神経伝達の乱れが根本原因です。
顎できちんと食べ物を噛むことを継続的に行うことで、脳内の神経伝達が促進され、認知症の予防につながる可能性があります。
7. 老化を遅らせる
唇、頬、舌、こめかみのあたりまでは、皮膚と表情筋がつながっています。咀嚼が足りないと、筋肉や皮膚が動かなくなり、硬くなったりたるんだりしてしまいます。
正しく食べ物を噛むと、周辺の筋肉や皮膚が強くしなやかになり、小じわを目立たなくさせることができます。さらに、顎のラインを引き締める効果もあります。
8. 不安や憂鬱な気分を改善する
うつ病や不安神経症といった疾患には、神経ホルモンや自律神経が関係しています。実は、咀嚼はこれらの症状を改善する機能もあります。顎を動かすことで脳への神経伝達が活発になったり、咀嚼のリズミカルな動作でセロトニンというホルモンの分泌が促進されたりします。
セロトニンというホルモンは、「幸せホルモン」と呼ばれることがあります。セロトニンはメラトニンというホルモンの素材(材料)であり、睡眠の質を左右する重要な役割も担っています。噛むことで体内のセロトニンの分泌量が増え、不眠やうつ、不安などの軽減に役立つと考えられています。
9. がん予防にも効果が
唾液にはペルオキシダーゼなどの酵素が含まれています。ペルオキシダーゼという酵素は、食べ物に含まれる発がん性物質や活性酸素が身体にダメージを与えるのを防いでくれます。
唾液を出す腺は口の中のあちこちにありますが、最も大きな唾液腺は顎の近くにあります。きちんと噛むことで顎が動き、唾液の分泌を促し、結果的に発がん性物質を抑制することになるのです。
10. 視力の低下を防ぐ
噛むことは、血行を促進するだけでなく、目の周りにある筋肉を動かすことにもつながります。最近、スマートフォンやパソコンを凝視する機会が増え、「スマホ老眼」という言葉も出てきました。
スマートフォンやパソコンなどの画面を長時間見続けることで、目の周りの筋肉や水晶体を司る組織が硬くなり、目がかすんだり、視力が低下したりするなどの視力障害が起こる可能性があります。
咀嚼を行うと、それにともなって目の周りの筋肉も動きますので、これらの症状を防ぐ助けになります。
少しでも参考になれば幸いです。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。
盛岡市にある歯医者・歯科
『高橋衛歯科医院』
〒020-0136 岩手県盛岡市北天昌寺町7−10
TEL:019-645-6969