高橋衛歯科医院です。
今回は、大人の矯正について解説します。
大人になってからはすでに歯並びが整っているため、通常、歯が動くスペースは全くありません。そこで、よりきれいに歯並びを整えるために、歯列を横に広げたり、小臼歯を抜いたりして、歯を動かすスペースを確保します。
矯正治療中は、装置の調整や交換の際に痛みや締め付けを感じることがありますし、装置によっては歯磨きがしにくくなることもあります。しかし、それでも矯正治療には大きなメリットがあります。同時に、気をつけなければならない点（デメリット）もあります。
『成人矯正のメリット』
矯正治療の大きなメリットは、歯並びが整うことで見た目が美しくなることです。
これまで口元にコンプレックスがあり、歯を見せて笑うことができなかった方も、胸を張って笑うことができるようになります。
また、虫歯や歯周病になりにくい、口臭が気にならなくなる
個人差はありますが、40代を過ぎると徐々に歯列や歯と歯ぐきの間に段差が現れてきます。これは加齢によるものなのである程度は仕方がないのですが、歯磨きをしても磨き残しが多くなるため、虫歯や歯周病のリスクが高まるとともに、口臭も気になります。
歯並びが良くなることで、歯みがきがしやすくなり、歯垢がたまりにくくなって虫歯や歯周病の予防につながり、口臭も防ぐことができます。
『矯正治療のデメリット』
①治療中の虫歯や歯周病のリスク
矯正治療中には、虫歯や歯周病になるリスクがあります。これは、治療中に装着する器具によって歯磨きがしにくくなり、歯垢がたまりやすくなり、やがて虫歯や歯周病になる可能性があるためです。
これは小児矯正でも同様ですので、矯正治療中は歯ブラシ、デンタルフロス、歯間ブラシ、ワンタフトブラシなどを使った日常のセルフケアを以前より丁寧に行う必要があります。
②大人の歯では、歯肉退縮や歯根吸収のリスクがある
これは、大人の歯は子供の歯に比べて可動性が低いため、動かすときに大きな力がかかるからです。しかし、前歯だけの部分矯正の場合は、動かす歯の本数や距離が少ないので、これらのリスクは軽減されます。
③大人の場合、時間がかかる
これは、子どもは歯周組織が柔らかく、歯を動かしやすいのに対して、大人は一般的に歯を動かしにくいためです。そのため、理想的な位置に歯を移動させるためには、より長い期間が必要となります。
『矯正装置にはどのような種類があるのですか？』
矯正装置には様々な種類があります。患者さんのライフスタイルや歯並びの状態によって、最適な装置が異なります。
最も一般的な矯正装置は、歯に装着するワイヤーやブラケットですが、近年はマウスピース型の矯正装置も普及しています。マウスピース型矯正装置には様々な種類があります。
また、歯の裏側にワイヤーとブラケットを装着する裏側矯正も人気があります。歯に取り付ける器具以外にもいくつか選択肢があるので、医師と相談しながら自分に合ったものを選びましょう。
『費用はいくらかかるの？』
治療を始める前に、どれくらいの費用がかかるかを知ることが重要です。
これには、初診料、診断料、通院費、抜歯の費用などが含まれます。
また、治療によっては、分割払いが必要な場合もあります。見積書の内容をよく確認し、すべての費用を把握することが重要です。
【まとめ】
歯の矯正は、見た目の美しさだけでなく、出っ歯や叢生などのトラブルに悩まされていた患者さんの悩みを解消することができます。多くの患者さんにとって、これが治療を始める大きな動機となります。
矯正治療を終えた患者様には、人生観が明るくなった、食事や社交の場が楽しめるようになった、自分に自信が持てるようになった、など大きな変化が見受けられます。
矯正治療はおすすめできるものではありますが、もちろんいくつか注意しなければならない点があります。
成人の矯正治療は、より複雑で難しい場合があり、選択肢によってはメリットよりもデメリットの方が多い場合があることも事実です。
ただ、見た目だけ綺麗になればいい。ではなく、費用面や、噛み合わせなどの機能性も考慮し、適した治療を選択するようにしましょう
少しでも参考になれば幸いです。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。
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岩手県盛岡市の歯医者・歯科
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